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役員報酬と休業損害の関係について

2017/03 黒﨑 裕樹 
(※ニュースレター39号掲載)

会社の代表者の方が交通事故に遭った場合の賠償論とは

会社の従業員が交通事故に遭って会社を休んだために減収になった場合、休業損害証明書を会社が作成して保険会社に提出することによって、年収から割り出した日額に休業日数を掛け合わせた金額が休業損害として保険会社から支払われるのが一般的です(厳密には、障害の内容等を考慮して、休業の必要性や、休業した日と治療日との整合性といった点も考慮されるため、そう簡単な話ではありませんが、ここでは割愛します)。

では、会社の代表者が交通事故に遭って会社を休まざるを得なくなった場合、一般の従業員と同じように年収から割り出した日額に休業日数を掛け合わせた金額が休業損害として支払われるのでしょうか。
また、会社の代表者が交通事故に遭って会社を休まざるを得なくなった場合に、会社の事業が立ち行かなくなり、会社に営業損害が発生した場合、会社が加害者に対して損害賠償請求できるのでしょうか。

会社を休まざるを得なくなった場合、加害者に休業損害を請求できるのか

まず、会社の代表者が交通事故に遭って会社を休まざるを得なくなった場合、役員報酬の減額が無ければ休業損害は発生しておりませんので、会社の代表者が加害者に対して休業損害を請求することはできません。代表者に発生した休業損害を会社が立て替えていたというロジックを活用することも考えられますが、交通事故によって骨折して入院するなど、明らかに休業の必要性が認められる場合でなければ、このようなロジックを使うことは不可能ではないにしても困難でしょう(後述と同様、立て替えた分の全額が認められるわけでもありません)。

よって、会社の代表者が休業損害を加害者に請求するのであれば、まず役員報酬を減額しなければなりません。しかし、減額した役員報酬全額が休業損害として認められるわけではありません。
一つ目のハードルとして、減額の必要性があったか否か、というハードルがあります。このハードルをクリアするためには、役員規程中に、何日休んだらいくら減額するという規定を、就業規則と並行して定めておくのがベターでしょう。
二つ目のハードルとして、一般の従業員と異なり、役員報酬には労務提供の対価だけでなく会社の利益を配当する部分も含まれていて、休業損害の計算に用いることができるのは、この労務提供の対価の部分だけ、というハードルがあります。
背景には、役員報酬は給与よりも一般的に高額であるという考え方や役員報酬は役員の地位に対する報酬に過ぎないという考え方があります。
このハードルをクリアするには、代表者と従業員の職務内容の差、給与と役員報酬の差、会社の規模や事業形態等を勘案して、実質的には従業員と変わりがないことや役員報酬が実質的には労務提供の対価であることといった点を主張立証しなければなりません。

営業損害が発生した場合、会社が加害者に対して損害賠償請求できるのか

一方、会社の代表者が交通事故に遭って会社に営業損害が発生した場合、会社が加害者に対して損害賠償請求できるかという点については、裁判所は否定的です。
会社と代表者個人は別人格であるため、代表者が交通事故に遭っても他の役員や従業員がカバーすることによって営業損害の発生を阻止できる、少なくとも会社に生じた営業損害を加害者に負担させることは加害者に酷すぎる、というのが裁判所の基本的な考え方です。
ただし、一人会社であるなど、会社と代表者が実質的に同一人格であるといった事情がある場合には、例外的に営業損害の賠償が認められることもあります。

ぜひ一度当事務所へご相談ください

会社の代表者の方が交通事故に遭った場合の賠償論は非常に複雑です。また、代表者に限らず、役員の方が交通事故に遭った場合も同様です。
もし身近な方が事故に遭われた場合には、早期に当事務所に御相談にお越しになることをお勧めします。

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