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通勤中の事故と会社の責任

2017/09 永渕 友也 
(※ニュースレター45号掲載)

運行供用者責任と使用者責任とは

これまでにも、このコラムにおいて、従業員が通勤中に起こした交通事故によって、会社が被害者に対して損害賠償責任を負うことがあるのかということを簡単にご説明したことがございました。今回は、このテーマをより掘り下げてみたいと思います。

自家用車で通勤中(会社からの帰宅中も含みます)の従業員が交通事故を起こした場合に、会社が責任を負う法的根拠として考えられるのは運行供用者責任(自賠法3条)と使用者責任(民法715条1項)です。

運行供用者責任が認められるには、会社が当該従業員の自家用車の「運行供用者」に該当する必要があります。従業員が自家用車で通勤中に交通事故を起こした場合に問題になるのは、従業員所有の自動車について、会社が運行供用者にあたるのか、すなわち従業員の自家用車について、会社が運行支配を有し、運行利益も会社に帰属しているかという点です。

使用者責任が認められるには、当該従業員の不法行為(今回では交通事故)が、会社の「事業の執行について」行われる必要があります。従業員が自家用車で通勤中に交通事故を起こした場合に問題になるのは、通勤自体は、会社の業務そのものではないため、「事業の執行について」なされたとはいえないのではないかという点です。

会社の責任が認められた裁判例

会社との合意によって、従業員がマイカーを通勤だけでなく業務に使用していた場合は、会社の運行供用者責任や使用者責任が認められることが多いようです。それだけでなく、従業員がその自家用車を寮から作業現場への通勤手段として利用することを会社が黙認していた場合に、従業員が工事現場から寮へ戻る途中で起こした事故について、会社の責任を認めた判例があります。

最高裁の判例において、どのような場合に、会社が責任を負うか明確な基準を示したものは見当たりませんでした。論者や裁判例によって、会社が責任を負う場合の条件は異なりますが、会社との合意によって、従業員がマイカーを通勤だけでなく業務に使用していた場合は、会社の運行供用者責任や使用者責任が肯定されるという点は一致しているようです。

自動車事故でなく、自転車事故に関する高裁の裁判例では、従業員が「通勤手段として自転車を利用し、通勤途中に交通事故を起こした場合の使用者責任については、当該自転車が日常的に被用者の業務に利用され、かつ、使用者もこれを容認、助長していたような特段の事情のない限り、これを認めるのが相当ではない」と判断されており、業務での利用とその容認が会社の責任を認めるメルクマールになっているようにも考えられます。

一方で、従業員が自家用車を業務に利用せず、通勤のみに利用し、会社もこれを容認していた事案では、通勤に関して自家用車以外に代替交通手段がないことを理由の一つにあげ、会社の使用者責任を認めた裁判例や、通勤を本来の業務と区別する実質的な意義は乏しいとして、マイカー通勤者が通勤中に起こした事故については、会社は原則として使用者責任を負うとした裁判例もあります。

従業員の保険の加入状況の確認を

このように、従業員の自家用車での通勤中の事故について会社が責任を負う条件は、これを明確にすることは難しく、自家用車の利用状況やそれに対する会社の対応、地域の特性等にも左右されるといえます。
自家用車での通勤を許容している事業主の方は、当然ではありますが、従業員の保険の加入状況をしっかり確認しておくことが必要です。

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